オンナは常にセックスへの言い訳を求めている

女性は常に誘われているのを待っている。

でも、誘われてホイホイ付いていくのは節操がない、と思われてしまう。

だから、「仕方ない」「私の意志じゃない」と思わせて誘うのが女性の面子も保てるし、スムーズに事が運ぶ。

例えば、「終電がなくなったから」とか「必死にお願いされたから」など・・・。

要は、そこを突くことだ。

たとえば、六本木にある、ホテルのスイート・ルームを思わせるカラオケ・ボックスなどは、女性に「自分自身への言い訳」を提供するには、絶好のシチュエーションとなっている。

男としては、このカラオケ・ボックスの一室に女性を誘いこむことができさえすれば、最低でもBまでのコースを約束されたことになる。

つまり、このシチュエーションは、「わたしは、男をほしがっているわけじゃない、わたしは、そのヘンの男にナンパされてホテルにいくような女じゃない」という「自分自身への言い訳」が十分に満たされるわけだ。

また、女性は、よく「酔った勢いでHしちゃった」とのセリフを口にする。

男の感覚からすれば、自分のだらしなさをさらけだしているように聞こえるかもしれない。

が、女性としては、性衝動に駆られたと思うよりも、酔った勢いで、行きずりのセックスに走ったとするほうが、よほど自分自身のプライドが守られるのだ。


じつは、ここで紹介する「ナンパの第一声は〝笑い〟でつかむ」という心得も、「自分自身への言い訳」を女性に提供するというピン・ポイント作戦を応用したものにほかならない。

高校生や大学生は、チェーンの居酒屋でギャーギャー騒ぎながら、瞬間芸やモノマネでドサクサまぎれにナンパする。

だが、いっぱしのオトナとなると、そうはいかない。


静かなカウンター・バーで、一人で文庫本を読んでいる知的な美女などをゲットしてこそ、オトナの技というものだ。

さて、静かなバーで〝笑い〟をとるには、当然のことながら、その方向性に気を配らなくてはならない。

ばくれつねら 爆裂ギャグで大爆笑を狙ったりすれば、カウンター内のマスターからも白い目でみられて、かえって救いがたい重苦しい空気を生むことになる。

そこで狙うべきは、「ウフッ」、「クスッ」という笑いを誘う、上品なギャグである。

先日、銀座の文壇バーで、深夜の二時ごろに、フラリと入店してきた中年の編集者が、開口一番、「いやあ、外は、すごい月だ。まるで、月になぐられた気分だ」という一声をあげた。

妙すみにとぼけた口調のせいもあって、これが、カウンターの隅で飲んでいた三〇歳前後の美人に、やたらにウケた。

その美人が、クスクス笑いながら、「その月、わたしもみてこよう」と腰をあげるや、中年編集者は、すかさず「それでは、ボクがご案内しましょう」などといって、なんなく数分間の月見デートを成しとげてしまった。


そのみごとな月をみながら、二人がなにを話したのかはわからないし、その後、二人がどうなったのかもわからない。

なんにせよ、中年編集者が、その美人の心を揺さぶる粉をふったことだけは、まちがいないだろう。

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