「女の涙」は男を丸めこむ最良の方法

女の武器は「涙」というけれど、どういう局面で使うべきか。

今回はその辺を掘り下げていこうと思う。

まず、お互いにスパークして、ガンガンやりあっているような局面では、涙をみせないほうがいい。

それは、くやし涙にしか思われず、よけいに勝気な女だと思われてしまうだけだ。

理論で負けて形勢不利になったときはどうか?

そこでも、こらえておいたほうが賢明だろう。

泣いてしまえば、たいがいの男は、ずるいと思うだけだ。

ただし、涙に逃げこまずに、はらはらと涙の雫(しずく) をこぼしつつも、たしかな声で、自分の思いを訴(うった) える場合は、そのかぎりではない。

こんなとき、男は、すっと頭を冷やし、じっと女をみつめる。

どう考えても、泣いた姿は、男よりも女のほうがカワイイにきまっている。


 ここで、局面はガラリとかわる。
男は、ケンカに負けたくないという気持ちを捨てて、女の泣き顔だけをみつめていたい気分になるはずだ。

これはもう、ほとんど胸キュンになっている状況である。
この際、ひとつの注意点をつけ加えておく。

美人は、涙でゆがんだ顔も美しいというが、自分を美人だと思わない方は、なるべく顔をゆがめないことだ。

ともかく、けんめいにふつうの表情をとりつくろいながら流す涙は、女性特有のしとやかさを感じさせ、なおさら男の胸を打つのである。
その意味で、ケンカは、男の心をとらえきる絶好のチャンスともいえる。

つぎに、仕事か私生活で大ダメージを負った男が、酒に酔って泣いているような場合は、あからさまに同調の涙を流してはならない。

その場面でハンカチなどだして泣いてみせようものなら、映画『タイタニック』をみて涙するのと同じ程度の感性だと思われてしまう。

「なんだ、お前は、人の不幸をサカナにしとうすいて自己陶酔のカタルシスにひたるつもりか」。

このあたりの心理には、男はとても敏感なのだ。

そこで、こんな場合は、かすかにななめ横を向き、人さし指 し ぐさで軽くマツゲをぬぐう仕草をするだけにしよう。

この仕草は、ヘタな同情にも自己陶酔にもみられずにすむ。

ひたすら、自分の愛する男が傷ついていることだけを悲しんでいる様子にみえるはずだ。

もちろん、悲嘆にくれている最中の男には、そんなことを気に留める余裕はない。
だが、後日、頭を冷やして平静になった男の脳裏に、あなたがみせた、あの仕草がよみがえる。

そのとき、男は、ふっと胸に熱いものがこみあげるのをおぼえ、その女性への思いを新たにすることだろう。

極真(きょくしん) カラテの〝三年殺し〟ではないが、後になってきいてくる技には、即効性(そっこうせい) の技以上の効果があるのだ。

涙の正しい使用法についての最後は、「泣ける映画」は極力、男といっしょにみにいかないことだ。

とくに恋愛ものは、やめておいたほうがいい。

男は、オタクでもないかぎり、恋愛ものには本気で感情移入できない。

二十歳を超えた女が、単純に悲しい別れを描いた恋愛映画などをみて、さめざめと泣いているのをみると、たいがいの男は、「こいつの涙の限界点は、そうとうに低いんじゃないか」と思ってしまう。

そんな印象をもたれてしまったら、それ以後は、いかなる涙も武器としては通用しなくなってしまうのである。

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