女は恋に夢見て、男は肉欲の為にふしだらな関係性を維持し続ける

人間の行動は「痛みからの回避」と「快楽への追求」という、二つの行動原則から説明がつく。

つまり、「眠い」、「お腹がすいた」、「手足が痛い」、といった痛みを回避しつつ、「褒められたい」、「感動したい」、「気持ちよくなりたい」といった快楽を追求する。

この二つが満たされて人間は満足するのだ。

それにしても、まず原始的な欲求である「痛みからの回避」。

これが一番重要だと言われている。

ことさら、恋愛における痛みについては男性よりも女性の方が痛みに対して敏感と言われている。

恋愛で幸せになるということよりも、男に裏切られて捨てられる痛みの方が大きく、これに耐えられる女性はなかなかいない。

そして、後者のほうが重いことがわかると、その女性は、簡単にはその男の口説きに陥落しなくなる。

また、女性は、好きな男とつきあっている最中でも、その男が忙しさのあまりに月に一度も会えなかったりすると、会えないという苦しみを処分するために、別れを告げてしまったりする。

その場合は、会えるか会えないかでモンモンとする苦しみを捨て、二度と会えないさびしさのほうを選択するわけだ。

一方、男は、気持ちよりも実質のほうをとる。

男は、たとえ心を傷つけあう関係になってしまっていようと、相手の肉体へこわの欲望が残っているかぎりは、その関係を壊そうとはしない。

それが証拠に、男は、たとえ「イヤな女だ」と思っている相手でも、その女の肉体に魅力があり、それをいただくチャンスが与えられるならば、喜んでいただこうとする。

男にとって、セックスは、心の問題から完全に切り離された生活資源といっても、いいすぎではない。

女性は、セックスよりも恋を必要とし、男は、恋よりもセックスを必要とする。

両者は、そもそも、求める〝栄養素〟がちがうのだ。

その決定的なちがいは、嫉妬のあり方にも大きなちがいとなって現れる。

ある大学の心理学部で、心理学専攻の学生を対象におこなわれた調査では、恋人に嫉妬をおぼえた女性は、「恋人の気を引いたりせずに、あらためて、その欠点を探す」方向に切り替え、恋人に嫉妬をおぼえた男は、「デートのときに、それまで以上のサービスをして恋人を確保する」ことに精力をそそぐ傾向があることがわかった。

まず、女性が「欠点を探す」のは、彼女たちが、なによりも自分の気持ちを守ることを第一と考えていることのあらわれだ。

それは、「彼は、つまらない男だった」と自分に納得させていくプロセスであり、恋に破れた苦しみを事前に消去するための心の準備にほかならない。

そして、男が「それまで以上のサービスをする」のは、いうまでもなく、自分の肉体に栄養を与えてくれる女性を、なんとか引きとめようと走る姿である。

もちろん、男のなかにも〝恋愛体質〟をもつタイプがいるので、いちがいには言い切れない。

〝恋愛体質〟の男は、離れかかかった心を引きもどしたり、もつれた心をほぐしたりする恋の駆け引きを楽しむ傾向があるので、そのゲームをつづけるために、「それまで以上のサービス」をする。

このタイプの男にかかると、女性は、案外、あっさりと別れのモードを解除してしまう。

けれども、このタイプが、女の心を最後まで守ってくれる男だとはかぎらない。

恋の駆け引きにた長けた男で、まず思い浮かぶのは、光源氏のような官能の遍歴者である。

つまり、〝恋の名人〟は、恋愛がとても好きな男なので、けっして一人の女性では満足しないという、女性にとっては最大の欠点の持ち主でもある。

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